AIの使い方:仕事で本当に役立つ3つの場面と、出力を鵜呑みにしない方法
AIの使い方に才能は関係ありません。得意な3つの場面、議事録を例にした具体的な手順、そして出力をそのまま信じてはいけない理由をまとめます。
AIを一度試して、期待したほどの答えが返ってこず、そのままにしている人は少なくありません。原因はたいてい道具ではなく、頼み方にあります。何を渡せばいいか、返ってきたものをどう確認すればいいかを知らないまま使うと、微妙な結果になって当然です。
AIが得意な3つの場面
どの職種でどれだけ働き方が変わるかは、厚生労働省の雇用統計のほうが、製品発表よりも正確に教えてくれます。すべての仕事に向いているわけではありません。すでに情報がそろっていて、それを別の形に変えるだけの作業が一番相性がいいです。逆に、新しい事実をゼロから作らせる使い方は向いていません。
- 要約する:長いメールの流れや資料を、本当に大事な3〜5点にまとめる。
- 下書きする:返信メールや報告の第一稿を作り、そこから自分の言葉に直す。
- 整理する:会議中のばらばらのメモを、担当者と期限が分かる形に並べ直す。
具体例:最初から最後まで
会議のあとに議事録を作る作業を例にします。手書きのメモをそのまま清書しようとすると、意外と時間がかかります。
最初のつまずきは、たいてい頼み方です。「議事録を作って」だけでは、AIに元になる情報がないので、当たり障りのない文章になります。うまくいくのは、メモそのものと、欲しい形を一緒に渡したときです。「今日の会議メモです:[メモを貼る]。これを議事録にしてください。決定事項、担当者、期限の3つに分けて、短い文で。」
これで最初の下書きとしては十分なものが出てきます。ただし完成品ではありません。ある決定がなぜ保留になったのか背景が抜けていたり、メモで長く書かれていた話が実際より重要に見えたりすることがあります。ここは自分の記憶と照らし合わせて、1〜2分で直せる範囲です。ゼロから書くより確実に早くなります。
出力を鵜呑みにしてはいけない理由
あまり語られない不都合な事実があります。これらのモデルは、間違った内容でも正しい内容と同じくらい自信を持って答えます。これは一時的な不具合ではなく、OECDのAI原則でも管理すべきリスクとして扱われている性質です。数字や名前、期限が、文章の他の部分とまったく同じように滑らかで、もっともらしく聞こえることがあります。だからこそ、見るからに雑な下書きより、こちらのほうが危険です。
下手な下書きは危険ではありません。まだ手を入れる必要があると一目で分かるからです。危険なのは、良く見えるのに間違っている下書きです。
基本のルールはこうです。具体的な数字、日付、名前、約束事が含まれる部分は、元の情報と照らし合わせてから使う。言い回しや文体はAIに任せてかまいませんが、事実の部分は任せきりにしないことです。モデルの事実性がどこまで伸びているかはAI Indexが毎年測定しています。
日本国内でのAI利用の広がりは、総務省の情報通信白書が毎年、国際比較を含めて公表しています。企業のデジタル化やIT人材については、IPA(情報処理推進機構)がDX白書として継続的に調査しています。どちらも自分の職場との比較の目安になります。日本語ならではの頼み方のコツは、ChatGPTの使い方(日本語)で詳しく扱っています。ここで挙げた3つの場面が、そもそもAIの得意・不得意のどこに位置するかは、AIでできることで整理しています。
月曜日に試すこと
- 毎週のように発生する作業で、すでに元の情報が手元にあるものを一つ選ぶ。
- その元の情報をAIに渡す。頼むだけでは、AIはもっともらしい一般論で埋めてしまう。
- 欲しい形を指定する。長さ、項目分け、文体。指定が具体的なほど、あとの手直しが減る。
- 送る前に、元の情報と照らし合わせて全文を一度読む。この1分が、時短と誤情報を広めることの分かれ目になる。
こうした「具体的に頼む」「出力を正しく確認する」という2つの力は、Coursiumがスマホの短いレッスンで練習できるようにしています。AIの一歩先へ、実際の仕事に近い練習から始めてみてください。詳しくはCoursiumについて。