AIイラスト生成:仕事で使える1枚にするための頼み方と確認手順
AIイラスト生成は、頼み方次第で結果が大きく変わります。資料や社内向け素材に使える1枚にするための具体的な手順と、公開前に確認すべきことをまとめます。
AIイラスト生成を一度試して、思っていたのと違う仕上がりになり、そのままにしている人は少なくありません。原因はたいていツールの性能ではなく、頼み方にあります。何を、どんなスタイルで、どんな用途に使いたいかを伝えないまま頼むと、当たり障りのない一枚が返ってきて当然です。
仕事で使える場面
- 社内資料やプレゼンの表紙に使う、内容に合った一枚のイラスト。
- 社内報やブログ記事のアイキャッチとして使う、テーマを示すイラスト。
- 説明資料の中で、概念を分かりやすく示すための簡単な図解イラスト。
頼み方で結果が変わる理由
「〇〇のイラストを作って」だけでは、AIには具体的な手がかりがほとんどありません。結果として、どこかで見たことのあるような、当たり障りのないイラストが返ってきます。逆に、スタイル・構図・色味・用途を具体的に伝えると、同じテーマでもまったく違う結果になります。
- スタイル:フラットな塗り、線画、写実的など、参考にしたい絵柄を言葉にする。
- 構図:何を中心に、何を背景に置くか。人物がいる場合は何をしているか。
- 色味:社内資料であれば、企業カラーに近い色を指定する。
- 用途:プレゼン資料の表紙用、SNS投稿用など、使い道を伝えると余白の取り方も変わる。
具体例:プレゼン資料の表紙
新しい業務改善案を説明する資料の表紙を例にします。悪い頼み方:「業務改善のイラストを作って」。これだけでは、抽象的で誰の資料にも使えそうな一枚になりがちです。
良い頼み方:「オフィスでノートパソコンを見ながら話し合う2人を、フラットな塗りのシンプルなイラストで。背景は薄い青系の単色、上部に見出しを入れる余白を空けておく。」用途(表紙)、スタイル(フラットな塗り)、色味(薄い青系)、余白の指定まで含めることで、実際に資料へそのまま使える一枚に近づきます。
AIイラスト生成の結果が当たり障りなく見えるのは、AIの限界ではなく、頼んだ内容が当たり障りのないものだったからです。
何枚か試して比べる
これらのツールは同じ頼み方をしても、毎回まったく同じ結果にはなりません。2〜3枚生成して見比べると、細部の崩れが少ないものと、そうでないものがはっきり分かります。1枚目の結果だけで判断せず、複数の候補から選ぶことが、公開できる1枚にたどり着く近道です。
公開前に確認すること
- 文字が含まれる場合、実在しない不自然な文字列になっていないかを確認する。これはこうしたモデルが特に苦手とする部分です。
- 手や指、細かい装飾品など、複雑な部分が不自然に崩れていないかを確認する。
- 既存の企業ロゴやキャラクターに似すぎていないかを確認する。意図せず似てしまうことがあります。
- 資料全体のトーンと色味が合っているかを、実際にスライドや文書に貼り付けて確認する。
こうした確認を人が行う責任は、生成された文章に限らず画像についても同じで、OECDのAI原則が示す考え方とも一致します。モデルの性能がどこまで伸びているかは、Stanford HAIが毎年のAI Indexで測定していますが、進歩の度合いは分野によって偏りがあり、細部の崩れが完全になくなったわけではありません。
国内での広がり
国内でのこうした画像生成ツールの利用は、総務省の情報通信白書が毎年、国際比較を含めて公表しています。企業のデジタル活用の状況は経済産業省やIPA(情報処理推進機構)が継続的に調査しており、資料作成の効率化とあわせて紹介される場面が増えています。
月曜日に試すこと
- 今作りたい資料やアイキャッチを一つ選ぶ。
- スタイル・構図・色味・用途の4つを具体的に言葉にしてから頼む。
- 同じ頼み方で2〜3枚生成し、細部を見比べて一番崩れの少ないものを選ぶ。
- 実際に資料や記事に貼り付けて、文字や不自然な部分がないか最終確認する。
この「具体的に頼む」「複数試して確認する」という進め方は、文章の場合と同じ原則です。AIの使い方では文章の下書きを例に、AIチェッカーとはでは出力を鵜呑みにしない考え方を扱っています。AIが得意な作業と苦手な作業の境目はAIでできることで整理しており、検索でAIの要約を使う場面についてはAIモードとはで同じ確認の原則を扱っています。
こうした「具体的に頼む」「出力を正しく確認する」という2つの力は、Coursiumがスマホの短いレッスンで練習できるようにしています。AIの一歩先へ、実際の仕事に近い練習から始めてみてください。詳しくはCoursiumについて。