ブログ · 2026年10月8日 · 6 分で読めます

Claude Haiku 5.5 安全性:入力データの扱いと確認点

Claude Haiku 5.5(2026年10月7日公開)の安全性を、AnthropicとAmazonの公開資料で整理。学習への利用、保存期間、公式ページに書かれていない点まで解説。

安いモデル。規約は同じ。プランを確認。

先に結論です。Claude Haiku 5.5の公式ページには、データの扱い、学習への利用、保存期間についての記載がありません。これは危険のサインでも安心の保証でもありません。入力した内容がどうなるかを決めるのは、モデルではなく、使っているアカウントの種類(個人向け、法人向け、API)です。この点は先週から変わっていません。

この記事は、読める資料だけに基づいています。Anthropicのモデル紹介ページ、AmazonのBedrock向け発表、そしてAnthropicがすでに公開しているアカウントごとの規約です。システムカードの中身は要約していません。長い文書で、斜め読みの結論は原文より価値が低いためです。機微な情報を扱うなら、原文を読んでください。法的助言ではなく、業務での判断は社内の情報システム部門や法務に確認してください。

何が公開されたのか

Anthropicのページの日付は2026年10月7日で、モデルIDはclaude-haiku-5-5です。Anthropicによれば、Amazon Web Services、Google Cloud、Microsoft Azureを含むすべてのプラットフォームで利用できます。Haikuは同社で最も小さく安価なシリーズです。

目を引くのは価格です。入力が10万トークンまでのリクエスト(Anthropicによれば全体の約90%)では、入力100万トークンあたり0.10米ドル、出力100万トークンあたり0.50米ドル。それを超えると0.50米ドルと2.50米ドルです。Anthropicのページの2026年10月8日時点の価格で、すべて米ドル建てです。Amazonは、ほとんどのタスクでClaude Haiku 4.5より約75%安いとしています。

ここまで安いと、表の全行、フォルダ内の全メール、先月の問い合わせ全件といった地道な作業を丸ごと任せたくなります。データの扱いが現実の問題になるのはそこです。表計算での具体例はChatGPTとExcelの使い方にあります。

公式ページに書かれていないこと

ページには、保存期間、顧客データが学習に使われるかどうか、このモデルでゼロデータリテンション(データを保持しない運用)が使えるか、処理が行われる場所のいずれも書かれていません。これらのルールは存在しますが、別の文書にあります。書かれていないことは、どちらの方向の約束でもありません。答えが別の場所にある、というだけです。

答えはどこにあるのか

Free、Pro、Maxの個人向けプランでは、Anthropicの個人向け利用規約により、チャットを今後のモデルの学習に使うかどうかを自分で選べます。許可した場合は最長5年、許可しない場合は30日間保存されます。Claude for Work、教育機関・政府向けの提供、そしてAmazon BedrockやGoogle CloudのVertex AI経由を含むAPI利用は、この個人向け規約の対象外で、商用の条件が適用されます。

設定は「設定」から「プライバシー」にあります。Anthropicのヘルプは限界も説明しています。オフにすると新しいチャットは学習に使われなくなりますが、すでに学習に使われた分は完成したモデルに残ります。また、安全フィルターが検知した会話は、不正利用の検出のために引き続き使われることがあります。

クラウド経由については、Amazonが具体的に二つ述べています。Haiku 5.5は米国、EU、オーストラリア、日本、グローバルの推論プロファイル経由でAmazon Bedrockから使え、Bedrockはデータをリージョンごとのデータレジデンシーのもと、AWSのインフラ内に置くとAmazonは説明しています。リクエストがAnthropicに共有されるか、学習に使われるかについて、この発表は述べていません。推測せず、自社のAWSアカウントの条件で確認してください。

欧州経済領域、英国、スイスの利用者については、Anthropicのプライバシー案内で、個人向けアカウントのデータ管理者はAnthropic Ireland, Limitedとされています。日本の利用者向けの管理者については、この案内では確認できませんでした。

確認できなかったこと

  • Haiku 5.5が個人向けのClaudeアプリで選べるかどうか。公式ページはプラットフォームとクラウドを挙げていますが、アプリには触れていません。
  • このモデルでゼロデータリテンションが使えるかどうか。Sonnet 5.5では言及がありますが、このページにはありません。
  • システムカードの内容。リンクは示しましたが、要約はしていません。

例:同じ仕事を二通りで頼む

一つ目:「顧客200人の名前、メールアドレス、未払い請求の一覧です。全員に支払いのお願いを書いてください」。200人分の個人情報が外部のサービスに渡ります。アカウントと契約がそれを許しているか、先に確かめる必要があります。

二つ目:「14日遅れの請求について、丁寧な支払いのお願いを書いてください。名前、番号、金額は差し込み用の空欄にします」。結果は同じように使え、一覧は手元に残ります。社内での使い方の整理はシャドーAIとはも参考になります。

仕事で使う前にできること

  1. 自分がどのアカウントで作業しているか確認する。個人用か、会社経由か。モデルは同じでも規約は違います。
  2. 学習に関する設定を、どちらの向きでも自分の意思で決める。
  3. パスワード、APIキー、認証情報をチャットに入力しない。
  4. 貼り付ける前に匿名化する。差し込み用の空欄なら10秒です。
  5. トークン課金で大量のファイルを処理するなら、直接APIかクラウド経由かを情報システム部門に確認する。条件が異なります。
  6. 出力を確認する。安いモデルも、高いモデルと同じ速さで間違えます。

上位モデルの扱いはClaude Sonnet 5.5 安全性にまとめています。他社の同じ論点はGPT-6 Sol 安全性とMistral Large 4 安全性をどうぞ。アシスタント同士の違いを見たいときはMuse SparkとClaudeの比較が役立ちます。

モデルの名前は数週間ごとに変わります。変わらないのは、貼り付ける前にデータの行き先を確かめ、出力を確認してから使う習慣です。その練習ができるのが、AIを仕事で使いこなす方法を学べるスマートフォンアプリCoursiumです。

よくある質問

Claude Haiku 5.5は仕事で使っても安全ですか?

Anthropicの公式ページには、安全性やデータの扱いについての記載がありません。システムカードの内容は要約していないため、機微な情報を扱う前には原文を読んでください。人が結果を確認する文章作成や分類のような用途であれば、このページに反する記述はありませんが、出力の確認は欠かせません。

Haiku 5.5へのチャットはAnthropicの学習に使われますか?

公式の発表ページには記載がありません。Free、Pro、Maxでは設定で選べ、許可すると最長5年、許可しなければ30日間保存されます。Work、教育・政府向け、APIは商用の条件が適用されます。

Haiku 5.5は日本国内で処理されますか?

AmazonはBedrockで日本を含む推論プロファイルを挙げ、リージョンごとのデータレジデンシーに言及しています。ただし、特定の利用で国内処理が保証されるかは契約やプロファイルの選択によるため、自社のAWS設定で確認してください。Anthropicのページには処理場所の記載がありません。

Claude Haiku 5.5の料金はいくらですか?

2026年10月8日時点で、Anthropicは10万トークンまでのリクエストで入力100万トークンあたり0.10米ドル、出力0.50米ドル、それを超えると0.50米ドルと2.50米ドルとしています。

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