AIアバター、仕事用のアイコンにする前の確認点
AIアバターを仕事用のSNSやチャットのアイコンに使う場合、盛れた顔より用途が先です。確認する3点と、具体例、データの扱いをまとめます。
「AIアバター」で検索する人の多くは、SNSで盛れる加工を探しています。一方で、仕事用のチャットツールやビジネスSNSのアイコンに使いたいという相談も増えています。両者は同じ機能を使っても目的が違います。盛れた仕上がりを前提にした加工は、友人同士のSNSでは問題になりませんが、仕事用のアイコンでは「誰だか分からない」という逆効果になりかねません。
仕事用とSNS用で基準が変わる2点
- 誇張の度合い:SNS用は実物より整った仕上がりで構いませんが、仕事用は同僚やクライアントが見てすぐ自分だと分かる範囲に留めます。
- 更新の頻度:SNS用は気分で変えても問題ありませんが、仕事用は一度決めたら半年から1年は変えない前提で選ぶと、相手の記憶とズレません。
SNOWのAIアバターのように、SNS向けに盛れる加工を前提にした機能もあります。使い方とデータの扱いはSNOW AIアバターにまとめてあります。仕事用に使う場合は、同じ機能でも誇張を抑えた候補を選ぶ判断が必要です。
作る前に確認する3点
- 角度や表情の異なる自分の写真を複数枚用意する。1枚だけだと、本人らしさが薄れた一般的な顔立ちになりやすくなります。
- アップロード先のプライバシーポリシーで、顔写真がどう保存・利用されるかを確認する。
- 生成された候補を実際の写真と見比べ、「盛れている」かどうかではなく「同僚が見てすぐ分かるか」で選ぶ。
具体例
弱いやり方:手元にあった1枚の写真をアップロードし、出てきた候補の中で一番見栄えの良いものをそのまま仕事用チャットのアイコンに設定する。結果は、眼鏡や髪型など本人の特徴が反映されない、誰の顔とも言えるイラストになりやすい。
良いやり方:正面と斜め、笑顔と真顔など角度の異なる写真を5枚以上用意し、生成された複数の候補を実際の顔写真と見比べる。眼鏡や髪型など自分だと分かる特徴が保たれている候補を選び、誇張が強すぎる候補は仕事用からは外す。設定後は同僚に一言、見た目が変わったことを伝えておくと、初めて見た人が戸惑いません。
AIアバターは見栄えが良いから完成ではありません。仕事用では、同僚が見てすぐ自分だと分かるかどうかで完成が決まります。
データの扱いで見ておくこと
顔写真のような個人情報を生成AIサービスに渡す際の注意点は、個人情報保護委員会が具体的な確認ポイントとともに注意喚起しています。複数枚の実際の写真をまとめてアップロードする機能である以上、保存期間や学習への利用有無をサービスごとに確認する手間は、仕事用でもSNS用でも変わりません。生成された結果を人が確認してから使うという原則は、OECDのAI原則にも明記されています。
こうした画像生成モデルの精度がどれだけ改善しているかは、Stanford HAIのAI Indexが毎年測定しており、見栄えと正確さの差は年々縮まっていますが、ヘッドラインが示すほど速くはありません。
国内での広がりと、確認の手間が報われる理由
国内での生成AI画像サービスへの関心の高まりは、総務省の情報通信白書が国際比較を含めて毎年公表しています。企業のデジタル人材育成の実態は、IPA(情報処理推進機構)がDX白書として継続調査しており、経済産業省も企業でのAI活用の広がりを扱っています。こうした確認の手間を惜しまない力に労働市場がどう報いているかは、PwC AI Jobs Barometerが世界の求人データから示しています。
月曜日に試すこと
- 角度や表情の異なる自分の写真を5枚以上用意する。
- アップロードする前に、サービスのプライバシーポリシーで写真の保存・利用方法を確認する。
- 生成された候補を「盛れているか」ではなく「同僚が見てすぐ分かるか」で選ぶ。
- 仕事用アイコンを変えたら、同僚に一言伝えておく。
複数の写真から実在の人物を扱う際に同じ確認が必要になる場面は、写真を組み合わせる場合について画像合成AIでも、既存の写真の一部を置き換える場合についてPhotoshop生成AIでも扱っています。出力を鵜呑みにせず一手間かけて確認するという考え方はAIチェッカーとはでも扱っており、AIが得意な作業と苦手な作業の境目はAIでできることで整理しています。
こうした「用途に合っているか確認する」「データの扱いを確認してから進める」という判断は、Coursiumがスマホの短いレッスンで練習できるようにしています。AIの一歩先へ、実際の仕事に近い練習から始めてみてください。詳しくはCoursiumについて。