AI広告文の作り方:効果を盛らない下書き術
AI広告文づくりで役立つのは、商品の事実からの複数パターン下書きです。入力例と完成例、AIに任せられない部分、出力の確認方法を練習つきで示します。
広告でAIが今すぐ役立つのは、キャッチコピーを一から考えることではなく、確定している事実から複数の広告文パターンを下書きすることです。狙う訴求点を先に自分で決め、AIにはそれを短い文字数に収めた候補をいくつも出してもらう道具として使うのが現実的です。この記事では、実際の入力例と完成例、AIに任せられない部分、出力の確認方法を順番に見ていきます。
今のAI広告活用でできること
- 広告文の下書き:確定した事実から、複数の見出し・本文パターンを作る。
- 文字数調整:媒体ごとの文字数制限に合わせて、同じ内容を長さ違いで作り直す。
- トーン違いのパターン作成:同じ事実を、丁寧な言い回しと直球な言い回しの両方で作る。
- キーワード候補の洗い出し:検索連動型広告で狙えそうな関連語を複数出す。
入力例:新サービスの広告文を作る
手元に、次のような確定事項があるとします。「オンライン英会話、月額4,980円、講師はフィリピン人中心、1回25分、初月は無料体験7日間つき」。この事実だけを渡すのではなく、媒体と文字数の制約も添えて頼みます。
頼み方の例:「次の事実をもとに、検索連動型広告の見出し(全角15字以内)を5パターン、説明文(全角45字以内)を3パターン作ってください。断定的すぎる表現や、確認していない効果の記述は避けてください。事実:[上記の事実を貼り付け]」。
完成例:見出しと説明文の候補
狙った出力はこのような形です。見出し案「月4,980円から英会話」「7日間無料体験あり」。説明文案「1回25分、月4,980円から。まずは無料体験7日間でお試しください。」渡した事実の範囲に収まっていて、「必ず話せるようになる」のような確認していない効果の断定が含まれていないかを見ます。
AIに任せられない部分
広告文の下書きは作れても、その効果や実績が本当かどうかはAIには分かりません。「業界No.1」「満足度98%」のような数字や順位は、裏付けとなる調査や集計が実際に存在する場合しか使えず、AIはそれらしい言い回しで数字を作文してしまうことがあります。景品や表示に関する法令の適用範囲は媒体や商材によって異なるため、こうした数字や効果を含む表現は、広告文as-isで出稿する前に社内の確認担当者を通す必要があります。
顧客の声を広告に使う場合、実在する感想文をAIに要約させることはできますが、感想そのものを作文させてはいけません。実在しない体験談は、事実に反する表示につながります。同じ「事実は自分で用意し、整形だけAIに任せる」という考え方は、インスタAI活用の投稿文づくりでも扱っています。
出力の確認方法
- 価格・期間・回数などの数字が、渡した事実と一致しているか。
- 「必ず」「絶対」「No.1」など、裏付けのない断定・比較表現が紛れ込んでいないか。
- 媒体ごとの文字数制限を超えていないか。
- 実在しない体験談やレビューが作文されていないか。
自分で試す練習
直近で出稿したい商品やサービスを1つ選び、確定している事実だけを箇条書きにしてから、上の頼み方の例をそのまま使って広告文を作ってみてください。できた広告文を元の事実と見比べ、付け加えられた数字や効果の記述がないかを確認します。付け加えられていたら、それが具体的にどの一文かを特定する練習です。
頼み方の基本はChatGPTの使い方(日本語)でも扱っています。複数のツールから選ぶ場合の軸はAI比較にまとめています。文章と画像を組み合わせたチラシづくりでの同じ注意点はチラシ作成をAIでで扱っています。
職場での広がりと、慎重になるべき理由
生成AIを実際に使ったことがある人の割合は、総務省の情報通信白書が国際比較とあわせて毎年公表しています。企業のIT活用の進み方はIPA(情報処理推進機構)のDX動向調査でも追えます。OECDやStanford HAIは、こうした業務効率化の広がりを各国のデータで継続的に追跡しています。数字は年々更新されるため、最新の値は発表元で確認してください。
広告は不特定多数の目に触れるため、社内向けの下書きよりも確認の基準を上げる必要があります。この見きわめができる人材への評価は、PwC AI Jobs Barometerが世界の求人データから継続的に示しています。
今週やること
- 出稿予定の広告を1つ選び、確定している事実だけを先にリストにする。
- 媒体の文字数制限と、使ってよい表現の社内ルールを確認する。
- AIが作った広告文候補を、事実のリストと1行ずつ照らし合わせる。
- 数字や効果を含む表現は、出稿前に必ず担当者の確認を通す。
ツールが変わっても、事実を先に固め、出力を照らし合わせて確認するという基本は同じです。Coursiumは、こうした確認の習慣をスマホの短いレッスンで練習できるiPhoneアプリです。AIの一歩先へ、詳しくはCoursiumについて。